ユーザビリティテストツール『Silverback』

先日、SwapSkills+Plus × WDE-expressで行われた「ユーザーテスト:ワークショップ」に参加してきました。

ユーザビリティテストツール『Silverback』を利用してのワークショップだったのですが、このSilverbackなかなか面白いソフトです。

基本的にはユーザーの操作を記録する画面キャプチャのソフトなのですが、MacのiShightを利用してユーザーの表情と音声も同時に記録します。

ユーザーにはつまずいている操作や悩んでいるところを発言してもらうことにより、後で見返した際に客観的にサイトの問題点を見返すことが出来ます。

ワークショップでは「モデレーター」「スクリプター」「被験者」に分かれて行われました。

モデレーターが進行係で、被験者に対してタスクの説明をし、被験者がつまづいているようだったら何につまづいているかを聞き出すなどの役目を行います。

タスクとは、これから行ってもらう操作のことで、例えば、「このサイトでAという商品を購入してください」などです。

スクリプターは記録者で、被験者の様子をずっと記録していきます。ただ、操作、表情、音声などはソフトが記録してくれるので、それ以外の様子、キボードやマウス操作、貧乏ゆすりをしていないかなど。

そして、被験者は与えられたタスクをこなして行きます。

そして、最後に問題点の洗い出し。

実際は複数回、別々の人でテストを行います。

他の人の操作をまじまじと観察する機会は普段ないのでおもしろいですね。

例えば六本木エリアで美容院を探す場合、私はエリアなどから絞りこむのに、被験者はキーワード検索しか使わなかったりと。

そうすると、キーワード検索に本文中の「昔は六本木にありました。」なんてキーワードも引っかかってくると使いにくくなりそうです。(あくまで、その被験者にとっては)

色々と普段見えないことが見えてきて面白です。

感想としては、スクリプターは必須ではなく余裕があるときに配置するぐらいでよさそう。ほぼ、ソフトが記録してくれますし、操作に関しても普段の閲覧環境と異なる環境の為、サイトが原因か判断が付きにくい気がします。また、記録しても実際の操作のタイムラインと同期させる必要があるので、チェックが大変そうです。ビデオに撮っておき操作と同期させてチェックするほうがよさそうだと思いました。(あくまで、個人的な意見です。)

タスクに関しては、サイトターゲットにあったユーザーをアサインできた場合は良いのですが、そうでない場合、被験者の趣向も取り入れて作成する必要があるのではないかなと思いました。
与えられたタスクが被験者の趣向に合ってれば良いのですが、かけ離れていた場合、タスクをこなしているだけで、自分がほしい情報を探していない感じがするので。

ともあれ、非常に良い経験をさせてもらいました。

Silverbackは現在$49.95で販売されていますが、4月中に日本語版がリリースされるとのことで購入はそれ以降がよいかなと思います。

あと注意点は、記録、書き出しとかなりの容量を取るので大き目のUSBメモリなども一緒に用意しておくのが良いかなと思います。(実際、私はテストの際に容量不足で書き出しが出来ませんでした。)

HD容量が足らなくて、被験者と一緒に問題点の洗い出しが出来なければもったいないですもんね。

あと、もう一点気になったのがMacと言うこと。実際に普通のサイトの場合Windowsユーザーが多いと思うのでWindows(IE)でチェックが出来たほうが良いですよね。

Windows版に関しても、「いずれは!」と前向きな意見をいただけたので、ひとまずMac版を購入して、windows版はクビを長くして待とうかと思います。

関連エントリー

[書評]Webユーザビリティ・デザイン-Web制作者が身につけておくべき新・100の法則
IE6,7,8の確認ツールの決定版!?Microsoft Expression Web SuperPreview
マウスの速度を変更したら非常に快適
複数の文章をまとめてコピー&ペーストするツール-CLCL-
Web Accessibility Toolbar

スポンサードリンク

«ゼロからはじめるPHP入門講座 [東京] | メイン | 画像置換とSEO»