[書評] Webディレクションの新・標準ルール

Webディレクションの新・標準ルール
ディレクションのお仕事というのは立場や規模によって千差万別です。本書「Webディレクションの新・標準ルール」はそんなディレクションの仕事を体系的かつ網羅的に抑えた一冊です。

最近のWebサイト制作では目的が多様化しており、抑えておかなくてはいけないポイントが増加しています。

UX設計やAWSなどのクラウドサービス、InstagramなどのSNS対策、MA(マーケティングオートメーション)など数年前までは考慮しなくてよかったことが当たり前のように求められることも多くなりました。

「Webディレクションの新・標準ルール」では「企画」、「設計」、「制作進行」、「運用改善」のテーマで様々な内容が書かれています。

目次を読むだけでお腹いっぱいになる内容です。

【目次】
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■CHAPTER 1 ディレクションの目的と役割
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01 いま求められるディレクションの理想型
02 ディレクションの成り立ちと時代による変化
03 Web制作におけるトレンドと新技術
04 プロジェクトの工程管理とリスクヘッジのあり方
05 サイトの規模で変わる作業量と「商流」
06 Webサイトの代表的なパターンと目的
07 ターゲットブラウザの範囲指定
08 W3C、JISXなどの規格やガイドラインへの対応
09 社内ディレクターの役割と必要なスキルセット
10 Webサイトのミッションとゴールの確認
11 内部組織の権限や伝達方法の把握
12 事業者と業務委託会社の担当範囲

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■CHAPTER 2 企画
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01 キックオフミーティングの重要性
02 発注者が用意すべき与件とヒアリングシート
03 受託におけるヒアリング方法
04 企画の発想法とアイデアを練るテクニック
05 ユーザーファーストの本質を考える
06 UXの設計
07 UXを可視化する3つの手法
08 提案書を作る際のポイント
09 要件定義書への落とし込み
10 サイトを構築・運用する環境の選定ポイント
11 工数の計算
12 タスクの構造化とスケジュール
13 概算見積りの作成と工程変更への対応
14 メンバーの意識を高めるチーム作り
15 効果的かつ継続的な情報共有の方法

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■CHAPTER 3 設計
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01 設計フェーズで作成するドキュメント
02 設計フェーズにおけるワークフロー
03 フロー図を作成する
04 ワイヤーフレーム制作のベースになる要素
05 ワイヤーフレームのパターンと作成方法
06 画面詳細の作成
07 プロトタイプの必要性と確認事項
08 UXを作り出すには
09 デザインガイドラインの策定
10 SNSのシェア機能の考え方
11 システム設計
12 SEO設計
13 CMSの選定ポイントと主なCMS
14 ECカートとMAツール
15 クラウドサービスや外部サービスとの連携
16 開発環境と本番環境の設計
17 Webサイトにおけるテスト設計

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■CHAPTER 4 制作・進行管理
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01 現場の状況変化に合わせた対応
02 マイルストーンの設定とスケジュールの管理
03 ルールの策定
04 制作を円滑に進めるコラボレーションツール
05 進捗管理
06 プロジェクト内容の確認依頼
07 テストを効率化するツール
08 Webサイトの公開

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■CHAPTER 5 運用・改善
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01 社内での運用ルールと更新のマネジメント
02 ヒューマンエラーの回避方法
03 属人化の回避とマニュアル作成
04 企業SNSアカウントの運用方法
05 PDCAサイクルを適切に回すには
06 サイト改善のためのWeb解析ツール
07 問題発見と課題管理
08 リニューアルのタイミングと制作会社移管

おそらく今のやっているお仕事にマッチする内容もあればマッチしないようもあると思いますが、網羅的に抑えておけばイザという時に引き出せて役に立つと思います。

現役のWebディレクターの方はもちろん、デザイナーやエンジニアなどWebサイト制作に関わる方すべてに作業を効率化する何らかのヒントがふくまれているでしょう。

御礼

本書は著者のタナカミノルさんから献本いただきました、ありがとうございます。

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