[書評]変革期のウェブ
CSS Niteが企画・編集を行い、、業界の前線で活躍するクリエイターの視点で、ウェブを5つの視点から分析した書籍になります。
ソリューションとしてのウェブ
益子 貴寛さん(サイバーガーデン)、佐野 勝彦さん(博報堂アイ・スタジオ)、植木 真さん(インフォアクシア)、堀内 敬子さん(asC2)、伊藤 学さん(ウィルシステム・インコーポレイテッド)の5人がソリューション(業務上の問題点の解決や要求の実現を行なうための情報システム)についてのウェブについて分析しています。
ソリューションというテーマもウェブの中では多様で、様々な視点(ショッピングサイトやCGM、SMO、SEOからターゲッティング、デバイス、ブランディングなど)から語られています。
コンテンツとしてのウェブ
長谷川 恭久さん(COULD)、吉田 健吾さん (paperboy&co.) 、坂本 貴史さん(ネットイヤーグループ)、上ノ郷谷 太一さん(2xup)、正田 康暁さん(イー・エージェンシー)の5人が、WebサイトやCGM、ソーシャルメディア、ムーバブルタイプやSNSなどのウェブを様々なコンテンツについて語られています
サービスとしてのウェブ
安藤 直紀さん(デジタルハリウッド)、藤川 真一さん(paperboy&co.)、鵜川 太郎さん(リンクシンク)の3人がサービスについてのウェブについて語られています。
普段、ポータルサイトなどのWebサービスの製作を仕事にしているので、一番、身近に感じれる内容でした。
流行るときに「リクツ」はない。というのは印象的
でも、「コントロール」するのが私たちの仕事だと思う。
テクノロジーとしてのウェブ
原 一浩さん(エフエックスビイ)、三島 功さん(qurage.net)、小久保 浩大郎さん(ビジネス・アーキテクツ)、長谷川 恭久さん(COULD)の4人がテクノロジーとしてのウェブについて語られています。
入出力のデバイスからOS、Ajax、You Tubeなど多様化するテクノロジーにつて考察されています。
プロジェクトとしてのウェブ
名村 晋治さん(ソナー)、阿部 淳也さん(コスモ・インタラクティブ)、森田 雄さん(ビジネス・アーキテクツ) がウェブを構築する立場=Webディレクターとしてどうあるべきかについて語っています。
クライアントとのやり取りから、プロジェクト管理、人材育成までウェブを構築するウラ舞台について考察されています。
みんなモノづくりが好きなんですよね。
ウェブのこれまで、ウェブのこれから
鷹野 雅弘さん(スイッチ)、益子 貴寛さん(サイバーガーデン)、長谷川 恭久さん(COULD)、安藤 直紀さん(デジタルハリウッド)、原 一浩さん(エフエックスビイ)、名村 晋治さん(ソナー)がそれぞれのウェブの総括として、これからのウェブにつて考察されています。
まだ結果を数字に落としこめていないウェブだからこそ、さまざまな手法、さまざまな視点があるのではないでしょうか。
総評
個人的には「対談形式」や「座談会形式」の書籍はあまり好きではありません。内容が広がりすぎて読み取る側として情報をまとめにくいからです。
本書は私自身が深くコミットしている分野のお話なので逆に楽しく読めました。
最先端の情報(わたしも知らない単語とかがたまに出てきました)が詰まっているので、ウェブ業界を生業にする方は一度目を通せば、今の、そしてこれからのウェブを肌で感じることができるでしょう。
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