jQuery 2.0を利用するために注意すること

4月18日にjQuery 2.0がリリースされました。これまで1.x系でバージョンアップを進めてきたjQueryでは初のメジャーバージョンアップとなります。

jQuery 2.0がjQuery 1.x系と大きく異なるのは、これまでjQueryはIEのバージョンは6以上をサポートしてきましたが、jQuery 2.0ではIE9のバージョンは9以上がサポートとなります。

誤解しないようにして欲しいのはjQuery がIE8以下を切り捨てたわけではないということ。jQuery 1.x系は今後もバージョンアップされていき、jQuery 1.x系はjQuery 2.x系と基本的には同じ機能が実装される予定です。ちなみにjQuery 1.x系の次のバージョンはjQuery 1.10です。

jQuery 1.x系とjQuery 2.x系の使い分け

追記:正式版からはオフィシャルでも条件付きコメントではなく、サイトのターゲットブラウザにより利用するライブラリを変更する方法が推奨されているようです。

オフィシャルには次のように条件付きコメントを利用したライブラリの読み込みが推奨されています。

<!--[if lt IE 9]>
    <script src="jquery-1.9.1.js"></script>
<![endif]-->
<!--[if gte IE 9]><!-->
    <script src="jquery-2.0.0.js"></script>
<!--<![endif]-->


このように記述するとIE8以下ではjquery-1.9.1.jsを、IE9以上やIE以外のブラウザではjquery-2.0.0.jsを読み込むようになります。


ただ、個人的には一つのサイトで異なるバージョンのjQueryを利用するとjQuery本体レベルのバグがあった際に対応等が難しくなりそうなので、IE8以下をターゲットとするサイトではjQuery 1.x系を、スマートフォンサイトなどIE8以下を無視できるサイトではjQuery 2.x系を利用するのがよいかなと思います。


jQuery Migrate plugin

jQuery 1.9.0では$.browserなど多くの機能が削除されました。これはjQuery 1.9.0と同じ機能が提供されているjQuery 2.0にも言えることです。

これを解決するには「jQuery Migrate plugin」を利用します。

<script src="http://code.jquery.com/jquery-2.0.0.js"></script>
<script src="http://code.jquery.com/jquery-migrate-1.1.1.js"></script>

jQueryを読み込んだ後にjQuery Migrate pluginを読み込むことで、jQuery 1.9.0で削除された機能の一部が補完されます。

ただ、プラグインなどを利用する場合、jQuery 1.9.0+jQuery Migrate pluginではうまく動かないことも多いので、素直にバージョンを下げて「jQuery 1.8.3」を利用するというのも良いかもしれません。

jQuery 1.9からバージョンごとに大きな変更が入っていますので、違いを理解し適切なバージョンを利用できるようになりましょう。

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